ルクセンブルクはコーヒーの消費量世界一?

ルクセンブルクはコーヒーの消費量世界一?
2018年2月4日

昨年秋、全日本コーヒー協会の冊子COFFEE BREAKの取材のために、ルクセンブルクに行ってきた。
その記事の紹介を兼ねて、今回は少しだけこぼれ話を・・・。
国際コーヒー機関の統計によると、ルクセンブルクは人口ひとり当たりの年間コーヒー消費量が世界一。
2位のフィンランドのほぼ倍にあたり、1日に7杯以上のコーヒーを飲む計算になるのだとか。
特にコーヒー好きというイメージはないルクセンブルクだが、実は知る人ぞ知るコーヒー大国なのである。
この国は、ドイツ、フランス、ベルギーに囲まれた豊かな小国だ。
多くの世界企業が欧州の拠点を置き、170カ国以上の国籍の人々が住んでいる。住民の約47%が外国人で、首都ルクセンブルク市ではその割合が約7割にも及ぶ。全人口約59万人に対して、日々隣国からやってくる越境通勤者は17万人。国際色の豊かさでは世界屈指だ。
ルクセンブルク市の街中を歩いてみると、今流行のスペシャリティーコーヒー専門店らしきカフェはほとんど見当たらない。近年世界の各都市で人気を振るう新しいコーヒートレンドの波は、まだ到達していないように見えた。
だが、スーパーマーケットのコーヒー売り場をのぞいた時には思わずたじろいだ。
売り場スペースは、私が普段オランダのスーパーで見慣れたサイズの、ざっと3~4倍。
種類も多く、ルクセンブルクを始め、ドイツ、イタリア、フランス、オランダなど、各国のコーヒーメーカーの豆がずらりと並ぶ。取材に応じてくれたルクセンブルク最大手のスーパーマーケットチェーン「カクタス」によれば、「国際色豊かなお客さんのニーズに応えるための必須の品揃え」だそうだ。
(下の陳列棚の写真に写っている、手前と左側の側面は全てコーヒーで埋め尽くされている)


ルクセンブルクならではのコーヒー事情
同スーパーによれば、ルクセンブルク人が特にコーヒー好きということはないらしい。
ではなぜ消費量世界一に?そのワケは、隣国との税率の差にあった。
店で販売されているコーヒーに計上される付加価値税(VAT)は、ルクセンブルクでは3%。
一方、ベルギーは6%、フランスは5.5%、ドイツは7%。それに加えて、焙煎コーヒー1kgに対してベルギーは0.2486ユーロ、ドイツは2.19ユーロものコーヒー税も計上される。
つまり、同じコーヒーでもルクセンブルクでは格段に安く、隣国からわざわざ車を走らせて行っても元が取れるというわけだ。
そんな彼らが購入するコーヒーもまた、ルクセンブルクの消費量として加算されている。
税率同様、コーヒーの味の好みにもお国柄がある。フランス人は深煎り、ドイツ人は浅煎りが好み。そしてルクセンブルク人はその中間が好みということらしい。
パイオニアとしてこの街のコーヒートレンドを牽引する素敵なカフェも発見した。そのオーナーたちの話はこちらで紹介しているので是非!
注:税率他数値は、2017年11月時点のもの





photo © kiyomi yui
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