ベアトリクス女王が退位表明

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ベアトリクス女王が退位表明
2013年1月29日
昨夜28日の夜、オランダのベアトリクス女王が、テレビ番組を通して退位を表明した。
国営放送ほか各局では、夕方以降の番組をキャンセルしてこぞって関連番組を放映。
国中がこの話題で持ちきりになった。
1月31日に75才の誕生日を迎えるベアトリクス女王が、母親であるユリアナ女王の退位を受けて即位したのは1980年4月30日。そして時期の国王は、ベアトリクス女王の長男、ウィレム・アレキサンダー皇太子で、その妻マキシマは女王となる。
即位式は4月30日。クイーンズデーとして祝日になっている日だ。
オランダでは、これまで3代続けて女王が続いていて、男性国王は1890年以来なんと123年ぶり。
世界的にもめずらしく、オランダでは国王が自分の意志で退位を決められることになっている。
ベアトリクス女王は、75才になること、そして今年がオランダ君主制200周年記念の年でもあることから、区切りの良い年であるとして退位を決意したと言う。
「人々と喜びや悲しみを共にできたことを、嬉しく思います。国王の責任は今、次世代へと引き継がれるべきであると確信しています」。
そして最後に、「長い間、みなさんの女王として私を信頼してくださったことに感謝します」と述べて、3分ほどの短いスピーチを締めくくった。
君主制への否定的な意見は確実に強まりつつあるものの、熱狂的な王家ファンも多い。
特にアルゼンチン人の后マキシマが嫁いできてから、王家の人気は上昇している。
私もプレスイベント等で何度か女王や皇太子を見かけたけれど、彼らの「普通の人ぶり」には驚いていた。
ある美術館のオープニングでは、女王がこっそりと退館する際に出口に居合わせてしまったことがあった。警備の人に「その場から動かないように」と指示されたので、じっと女王さまを見送り「ごきげんよう」とご挨拶をしたら、笑顔で「ごきげんよう」と返してくれた。
別のプレスイベントでは、臨席していた皇太子アレキサンダーが、遠巻きにイベントを見ていた住民や、プレスコーナーに入れなかった私たち取材陣に向かってとてもさわやかな笑顔を送ってくれたり!(下の写真)
どちらもミーハーなエピソードではあるけれど、他の国と比べて国民との距離が近い王家であることは間違いない。
オランダはこの春、新しい国王の誕生で盛り上がりそうだ。
(下の写真は、次期国王ウィレム・アレキサンダーと、マキシマ)
©RVD

photo ©studio frog (kiyomi yui)